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旅の記録〜しまなみDNF⁈〜

 天気予報に悩まされながらも、自転車組(師匠ちゃん、らぴちゃん、のるひと)全員でのスタートを切った我々。

 サンライズ糸山さんを出てすぐ、来島海峡大橋に向かう登り坂の入り口で、出発の意気を高める1枚。

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 この橋を含め、橋へのアプローチは登り坂が多かった印象。
 ただ、どんな坂でも、「まあ伊豆大島よりは楽だな」と思えて足付き無しで登ることができる不思議。人間って慣れる生き物なんだなぁ。
 落車の記憶がまだ残っていて、どちらかと言うと、橋から次の島へと入っていくときの下り坂にびびっていたのるひとだったのだが、その点もあんまり急なものにならないように工夫がされていたような気がする。
 うわぁ、スピード出過ぎて怖い〜、と思うところは全然なかった。

 気持ちとしては、しまなみを走っている喜びとか、感激とかで既に胸が熱くなっていた。
 私、しまなみ走ってる! 長年の友達である師匠ちゃんとらぴちゃんに挟まれて、ペダルちゃんとみどちゃんに協力してもらって、辛い時にも心の支えになってくれたスコットくんにまたがって、しまなみ走ってる!
 そう思うと楽しくて嬉しくて、どんどんペダルが焦げる。 

 気付けば、伯方・大島大橋をのぞむ場所まで。
 この間、大島を走ったのは1時間弱くらい。楽しすぎて時間が経つのが感じられなくて、1時間も走った記憶がない。

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 伯方・大島大橋にて。この時点で10時。

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 この橋を渡り切る前に、ぽつ、ぽつ、と何だか嫌な予感のする感触。
 認めたくないけれど、「これ、雨だよね?」と顔を見合わせた。

 サンライズ糸山のおじさま、適当すぎかー! 夕方までって何事じゃー!
 と騒ぎながらも、何だか笑えてくる不思議。
 このまま小雨だったらいけるよ、大丈夫、行こう行こう、伯方島は塩ソフトの補給予定の場所じゃないか、と励まし合いながら橋を渡り終える。

 そして伯方島着。

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 この辺りから、最早小雨と言い張ることができない雨脚になった。
 最後までジャージで耐えていた私もついに雨用のウィンドブレーカーを着込む。
 雨の中が怖いとか、そういうことを言っていられる余裕はなかった。だって師匠ちゃんは進んじゃうし、らぴちゃんは後ろに控えているし(ハンドサインの練習の成果もあって、2番走者を任せてもらえる場面も多々。止まるたびに、らぴちゃんが付き合ってくれて、のる「ハンドサイン見た⁈」らぴ「うわぁー、ハンドサインのおかげで停車しやすかったなぁ〜」という茶番を繰り広げることに)。
 
 なんとか目指していた道の駅に到着した時には、全員びしょ濡れだった。
 ここで、待ち合わせをしていたわけではないのに、車組と偶然の再会。
 2人とも、びしょ濡れの自転車組にびっくりしつつ、応援してくれた。
 買い物したものを車組に預けたり、のるひとがうっかり大きい荷物の方に入れっぱなしにしていたライトを回収したりと、本当にラッキーな再会。何より、何だか戦地で仲間に再会したような感じで嬉しかった。

 車組の出発後も、自転車組は補給と雨宿りを続ける。

 寒かったので、アイスは断念。
 珍しいたい焼きとあたたかい飲み物で、雨で冷えた体を温める。

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 雨は本降り。
 一度座って冷静になってしまうと、「本当にこのまま行けるのかな」という不安がもたげてきて、自然と口数が少なくなる我々。せっかく走り始めたけれど、DNFの3文字が頭をちらつく。
 トイレに向かいながら、のるひとは師匠ちゃんに囁いた。

のる「DNFの理想的な形について考えた」
師匠「うむ」
のる「車組に往復の運転を頼めるところまで、頑張って自走する。そこでDNFってなったら、車組に往復でヘルプをお願いする。自転車2台と乗り手1名、自転車1台と乗り手2名の順で運べば行けるはず」

 ここまで来て、公共のバスとかを見つけて乗るのは難しい。びしょびしょだから、タクシーに乗れるかも不明。
 いよいよってなったら、友に頼むしかないのではないか、と。
 師匠ちゃんは、「それしかない」と頷く。我々3人の中で唯一車を運転するらぴちゃんが、「往復で運転を頼んでセーフだとしたら、30km時点に来てからかな。往復で60kmだと、1時間くらい掛かるから」と大体のイメージを教えてくれる。

 しまなみ全長70kmのうち、大体20kmは走り終えていた。
 だから、あと20km頑張れば、最悪リタイアできる。

 そのイメージが掴めてから、再び勇気が湧いてきた。
 これまでの20kmは、気付けば終わっていたというくらいあっという間だったんだから、あと20kmくらい頑張れるだろう、と。
 本降りの雨の中、停めていた自転車に向かって歩き出た。
 日常生活で、傘もささずに雨の中を歩くことなんて無いから、この非日常感にテンションがおかしくなってきて、なんだかやたら元気にリスタート。

 びしょ濡れの大三島橋。
 とはいえ、両側の海、霞みがかって幻想的な空、ぽこぽこと可愛い形の島、と景色はとても素敵だった。

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 大島で何の目印の写真を撮らなかったことを反省して地図の前で1枚。
 うーん、大三島感は伝わりづらいかも。

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のる「なんかねー、この島にサイクリニストの聖地碑があるんだって! さっき標識出てた!」
師匠「見つけたら写真撮ろう!」

 この手の発見は、3人の中で1番多いのるひと(そもそも師匠ちゃんは、眼鏡に雨粒がついて『あんまり前が見えないww』と言い出していたし)。
 よーし、聖地碑探すぞ、と気合を入れて目を凝らしたのだが、結局見つからないまま多々羅大橋についてしまった。

 橋への登り坂をガシガシと漕いでいる最中のこと。

師匠「あ、聖地碑あったわ」

 我々のはるか下に、確かに聖地碑が。記念撮影をしている人の姿もちらほら。
 あぁー、だから明らかに橋の方向じゃないところにも、ルートを示す青い線が引かれていたのか、と思っても後の祭り。

師匠「写真撮りに行く…?」
のる「上からの写真で充分!」

 これが、我々にとっての聖地碑である。
 心の目を全開にしたら、奥の方に、それらしき石の塊が見えるはず。

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 多々羅大橋を渡る途中、のるひとが叫ぶ。
「師匠ちゃぁーん、止まってぇぇー」

 発見したのは、これ。

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 よく見つけたね、と師匠ちゃん、らぴちゃんに褒めてもらいつつ、3人で柏木のようなものをカンカンと打って、ぴぃぃん、という音の余韻を楽しんだ。
 
 天気が良くなってきて心に余裕が生まれたのか、多々羅大橋の写真はお気に入りが多い。

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 次の島は生口島。
 主に補給的な意味で、とても楽しみにしていた島だ。
 橋から島へと降りていく道が既にレモン畑の真中を走る形になっていて、柑橘系への期待がいよいよ高まる。
 そして、雨が上がったことによって我々のテンションも高まる。
 
 檸檬とスコット氏。

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 柵の向こうで落ちていた(←ここ重要!)を師匠ちゃんが裏技でゲットして、撮影のために置いたもの。
 師匠ちゃん、普段冷静沈着なのに、突然子供みたいなことをするから驚かされる。
 スコットくんの上に徐に置かれた檸檬を、「梶井!」「梶井!」とはしゃぎながら撮影する我々。自転車に乗っている文学オタク、の図である。

 レモン畑で思いの外はしゃいだり、師匠ちゃんが車組とお昼の場所を相談したり、交代でトイレ休憩をしたりしている間に、再び雨が降り始める。

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 海の景色に、海産物への期待がいっそう高まる中、たどり着いたご飯処、わか葉。
 裏口の方にサイクルラックを出して頂き、そのまま店内へ。

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 濡れた服やヘルメットを置かせて頂き、椅子も濡れてもいいから座ってと言って頂き、とてもありがたかった。さすが聖地。
 
 あたたかいお茶を飲んで、「美味しい」「あったかい」「生き返る」と騒ぎ。
 ご飯を食べては、「美味しい」「あったかい」「生き返る」と騒ぎ。
 お味噌汁を飲んでは、「美味しい」「あったかい」「生き返る」と騒ぎ。
 せわしないと自覚しつつも、こういう言葉が口をついて出て止まらない。
 自転車に乗っている時の、やりたいことや食べたいもの、できることとできないことが単純にむき出しのまま溢れてくる感じ、言葉を装飾できない感じが、私はとても好きだなぁ。
 この時のお味噌汁を飲んでいるらぴちゃんは、永◯園のCMに出られそうなくらい、幸せそうないい表情だった。
 
 私は名物穴子丼を頂いた。
 美味しすぎた。
 
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 お会計では、ご縁があるように、と可愛いお釣りを頂いて、ますます元気になる。
 
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 さらに、出発前に車組2人が到着して、2度目の再会に嬉しさがこみ上げる。
 日没前ゴール、という時間との戦いがある我々は先に出発したけれど、「穴子最高だよ!」「天丼やばいよ!」と自分が食べたものをアピールしまくった。
 
 最後までうるさい客だったと思うのだが、店員さんたちもライダー慣れしていて、とても親切にして頂いたし、「体が冷えているだろうからいっぱいお茶をどうぞ。これから尾道までなんて大変ねぇ。雨の中すごいわね」とおばあちゃま店員さんに励まして頂いたり、「往復するなら帰りもどうぞ!」と一見頑固そうな板さんに冗談で笑わせてもらったりと、とても楽しい気持ちで食事ができた。いいお店だったー!

 同じ島の中で、もう1軒行きたかったところ。
 しまなみライダー御用達のこちらでデザート。

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 お腹が空いているか否か、それは問題ではない。
 食べたいか、食べたくないかだー!

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 レモンと、はるか?だったかな、珍しい名前の柑橘のアイスをダブルで!
 寒いのであたたかい紅茶も一緒に飲んで、体が冷えすぎないように。

 雨は止んで、お腹も満たされていた私は、お店の前に自転車を止めている時、「もう余裕で走れちゃいそうな気がするよー」と師匠ちゃんに言っていた。師匠ちゃんはそれに対して、「そういう時こそ、気を付けないと」というようなことを言っていて、あれ? どうしたのかな?と思っていた。
 アイスを食べながら、師匠ちゃんが言った。
 
 大山神社か完走か、どっちかだと思う。
 完走を目指すなら、大山神社は諦めよう。

 大山神社は、自転車用の可愛いお守りのある神社で、このお守り買いに行きたいね、お参りしてこれからの安全運転を祈りたいね、と3人で話していたところ。
 ルートから5kmほど外れるため、+10kmの追加が必要になる。 
 
 アイスを食べながら体を休めているうちに、体の中に満ちていた興奮が少し落ち着いて、そして自覚した。
 あ、私疲れているなぁ、って。師匠ちゃんの言う通り、正規ルートでの完走が限界。
 行ける行けるって興奮成分が頭を満たしているのに気付かないで無理して怪我をしてしまうんじゃ、ロードで旅する資格はない。うーん、師匠ちゃんには走力も決断力も判断力も、まだまだ敵わない。
 
 私が代表して、車組にラインを送った。

 「大山神社は諦めて、完走目指してみる!」
 
 そして…… 
 
 「もしも大山神社に行くようだったら、自転車の絵が描いてあるお守りを3人分買ってもらえませんか? 行かなかったら忘れて!」

 と。
 ……こうして振り返ってみると、車組にどこまでも甘えていたことがよく分かる。

 ともあれ、自転車組の師匠ちゃん、らぴちゃん、のるひとは、生口島の出口付近で、DNFの選択肢をようやく排除。
 あとはゴールに向かって走り抜けるだけ…!!

 次回がゴール編。

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 というか、1週間越しで書いているってどういうことじゃー!連休明け忙しすぎたんじゃー!

Comments

いいなぁ!穴子飯とかアイスとかぁ~♪
私、ロングライドは70kmが限界だし、
一人でお店でご飯食べられないから
そーゆーの、本当に羨まし~(*≧∀≦*)
そして、そこでも必ず人とのふれあいがあり
旅を更に素敵なものにしますね!!
こーゆー旅って、アドレナリンでまくりで(笑)なんとかなるでしょ?って
無理しがちだけど、仲間と一緒だと
冷静になれたり、励ましあったり!
一人じゃできないことを経験できて良いですね~( ☆∀☆)
ゴールまで、楽しみにしてます(*≧∀≦*)

Re: タイトルなし

> モカサバ様

 あ、しまなみは70kmなので、ぴったりですね☆笑
 美味しいもの沢山で、補給には全く困らないルートでした〜。

 私は普段だと1人でも美味しいものを食べに行ったりしちゃうのですが、こういう(自分にとっては)ロングライドの時は、友人のアドバイスをもらいながら走れるのがやっぱりありがたいですね。
 1人だと尻込みしちゃうようなところにも行けますし。

 ゴール編もお楽しみ頂けたら嬉しいです❤︎

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のるえ

Author:のるえ
2014年11月22日からロードに乗り始め、未だ飽きる気配なし。
相棒は、SCOTT Speedster 20(2015年モデル)のスコットくん。

 

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